胃カメラ(上部内視鏡検査)について

胃カメラの画像

胃内視鏡検査は一般には「胃カメラ」と言われている検査方法です。胃や食道、十二指腸の病気の早期発見に有効な検査方法として、重要な役割を果たしています。
また最近では医学の進歩により胃癌は予防できる時代になりました。胃に住み着いているピロリ菌という菌を早いうちに除菌すれば、胃癌をほぼ防げることが分かっています。しかしピロリ菌の有無を確認し、除菌するためには基本的には胃カメラの検査が必要です。一方で、胃カメラはピロリ菌の存在を確認するためだけでなく、胃癌の原因となる萎縮性胃炎の程度を確認し、今後の検査の間隔を決める目安にもなります。

一方で胃カメラと聞くと、つらいもの、苦しいものというイメージを抱く方が多く敬遠されがちです。しかし近年の内視鏡技術は格段に進歩しており、苦痛も少なく、より精密な検査を行うことが可能となっています。当院では経験豊かな医師が「苦痛がない」、「しっかりとした」検査を実施しています。

AI技術を活用した内視鏡診断支援機能
「CAD EYE™(キャド アイ)」を導入

CAD EYE™(キャド アイ)

当院ではAI技術を活用した内視鏡診断支援機能「CAD EYE™(キャド アイ)」を導入しています。
CAD EYE™は、富士フイルムが開発した内視鏡検査中に、画像解析技術を用いて医師の診断を支援するシステムです。
内視鏡カメラが捉えた画像をリアルタイムに解析し、異常部位や病変箇所を自動検出しアラートを表示します。
これにより、見落としやすい微細な病変や、早期がんの発見に効果的です。

「CAD EYE™(キャド アイ)」の特長

特長1
胃がん・食道扁平上皮癌疑い領域をリアルタイムに検出

内視鏡が食道内や胃内に入ると同時に検出支援を開始します。
食道扁平上皮癌や胃腫瘍性病変が疑われる領域を検出すると、モニター上にリアルタイムに対象領域を表示し、報知音を発します。
医師に視覚・聴覚で注意喚起することによって、医師が画像を解釈し病変検出の支援をします。

胃腫瘍性病変疑い検出

胃腫瘍性病変疑い検出

食道扁平上皮癌疑い検出

食道扁平上皮癌疑い検出

特長2
新開発「ランドマークフォトチェッカー」で丁寧な観察をサポート

胃の検査では内視鏡を曲げたり反転させたりしながら、胃の内部にある主要部位(ランドマーク)を観察しています。その観察をサポートする機能として「ランドマークフォトチェッカー」が開発されました。
ランドマークフォトチェッカーは胃の内視鏡検査中に静止画像を撮影すると作動し、主要部位(ランドマーク)がモニターに出ている胃のイラストに撮影完了箇所が表示されます。

ランドマークフォトチェッカー

ランドマークフォトチェッカー

» CAD EYE™(キャド アイ)について

胃カメラでわかる疾患

  • 胃癌
  • 胃潰瘍
  • 急性胃炎
  • 慢性胃炎
  • 胃ポリープ
  • 食道癌
  • 逆流性食道炎 など

経口内視鏡検査

胃カメラ検査は、挿入する場所によって経口内視鏡と経鼻内視鏡があります。このうち経口内視鏡は、口から内視鏡を挿入するタイプです。外径は8~9㎜であり、経鼻よりも少し太めです。そのため、より高度・複雑な機能を持たせることができ、様々な治療や処置を行えます。挿入する際には喉に麻酔をかけます。また患者さんから要望があるときや、検査の必要性から、検査を行う際は鎮静薬を使用することが多いです。

経鼻内視鏡検査

鼻から内視鏡を挿入するタイプです。外径は5~7㎜程度で経口内視鏡よりも少し細くなっています。この太さでも通常の検査では十分な画像が得られます。挿入する際には、前処置として鼻に麻酔をかけます。口腔からではないので嘔吐反射が少ないこともメリットのひとつです。検査中に担当医師などと会話をすることも出来ます。但し、患者さんの症状などによっては経鼻内視鏡を用いることが出来ないこともあります。詳しくは当院までお気軽にご相談ください。

LED光源搭載
ハイビジョンシステム
(富士フイルムメディカル:
EP-6000システム)

白色光画像
「LCI(Linked Color Imaging)」画像
LED光源搭載ハイビジョンシステムの写真

当院では2019年から新たにLED光源搭載ハイビジョンシステムの内視鏡を導入しました。このシステムでは複数のLED照明の発光強度比を制御することで、白色光と短波長狭帯域光を生成することができます。これを利用して、「BLI(Blue Light ImagingおよびBlue LASER Imaging)」画像と「LCI(Linked Color Imaging)」画像、白色光画像の3種類の画像を取得できます。 この三つの画像を使い分けることで、通常モードではとらえにくい病気をより浮き立たせて映し出します。この機能により早期の食道癌・胃癌などがみつかるようになり、早期治療が可能になります。

検査が必要な方

  • 最近胃が痛い
  • 重い
  • 喉に違和感がある
  • 食べ物が飲み込みづらい
  • 便が黒っぽい
  • 胸焼け
  • 口がすっぱくなる
  • 血縁関係の方に胃がん・ピロリ菌がいた
  • 健康診断や人間ドックで要精密検査になった

その他、気になることがありましたら、ぜひ一度受診されてください。

胃カメラ検査の流れ

検査前

まずは事前の診察が必要になります。

お電話でご予約いただくとスムーズです。096-364-7175

診察では現在の症状やこれまでの病歴などを伺います(人間ドックや健診で引っかかった方は、検査結果一式をお持ちください)。

検査がきまりましたら、患者さんのご都合を聞きながら検査日程を決定し、検査についての詳しい説明を行います。緊急性によっては当日の検査にも対応いたしております。お電話いただき、食事をとらないで来院してください。
また検査前の定期薬の服用やインスリン注射についてもスタッフがご説明いたします。

検査当日

1.受付(問診票記入)

スタッフの指示に従ってご記入ください。わからないことなどございましたら、お気軽にお尋ねください。

2.問診

内視鏡検査を行う事前チェックとして問診を行いまずので、質問にお答えください。

3.診察

検査前に、診察を行います。検査を行うに当たり、問題が無いかを確認します。
また、検査前処置や検査方法など、検査完了までの流れをご説明します。

4.検査

内視鏡検査を行います。力を抜き、リラックスして受けてください。
麻酔はスプレーで喉の麻酔と、ご希望のかたは注射で麻酔(鎮静)を行います。
検査は5~10分で終わります。
腫瘍病変などがみつかった場合は、組織の検査をすることもあります。
検査後、医師から結果の説明をいたします。

5.検査終了後

検査が終わって身支度を整えたら、少し休んでください。気分が悪い時は、お申し出ください。

6.検査結果の説明

画像をご確認いただきながら検査結果の説明を行います。
治療が必要な場合は、医師からお薬の処方や今後の治療方針についてお話しいたします。

※経鼻内視鏡検査の場合は鎮静剤を使わず、その代わりに鼻腔に麻酔を使います。挿入箇所も鼻からになります。検査中に会話は可能です。

宇土内科胃腸科医院

〒862-0949
熊本県熊本市中央区国府1丁目19-5
国府電停&バス停より徒歩0分

096-364-7175

診療科目 / 消化器内科、内科、生活習慣病(高血圧、高脂血症、糖尿病など)
院長 / 宇土 翔

休診日:木曜、土曜午後、日曜・祝日
初診の方は診療終了30分前まで(午前は12:00まで、午後は17:30まで)の受診をお願いいたします。
診療時間 日祝
9:00-12:30
14:30-18:00